臨床試験に関するお知らせ(公開文書1)

SURF-trial研究参加者の皆様へ

研究課題「肝細胞癌に対する肝切除またはラジオ波焼灼療法施行後の再発治療・長期予後に関する多施設共同後ろ向き観察研究:SURF trial付随研究」へのご協力のお願い

1.この研究の概要
【研究課題】
肝細胞癌に対する肝切除またはラジオ波焼灼療法施行後の再発治療・長期予後に関する観察研究:SURF-trial付随研究

【研究機関名及び研究責任者氏名】
この研究が行われる研究機関と研究責任者は次に示す通りです。
研究機関 東京大学大学院医学系研究科臓器病態外科学
研究責任者  國土 典宏
データ収集・匿名化・解析

【研究目的】
「肝細胞がん」に対し、肝(かん)切除(せつじょ)もしくはラジオ波(は)焼灼(しょうしゃく)療法(りょうほう)の治療法のどちらが優れているかを調べる無作為化比較試験(RCT)もしくはコホート研究にご協力いただき感謝しております。

*用語のご説明
・ 肝(かん)切除(せつじょ):手術により,腹部を切り開いて肝臓にできたがんを取り除く。
・ ラジオ波(は)焼灼(しょうしゃく)療法(りょうほう):肝臓へ針を刺し,ラジオ波の熱によりがんを破壊する。
・ 無作為化比較試験(RCT):ある治療法(薬剤を含む)の効果を評価する臨床研究の方法の一つです。何らかの治療を受けた患者さんのグループと,それ以外の治療を受けた,あるいは何も受けなかった患者さんのグループを追跡調査し,両者の効果を比較するというやり方です。試験の治療としてどちらをうけるかは,ご自身や担当医師が選ぶのではなく,コンピューターによって,ランダムに決まります。
・ コホート研究:同様にある治療法の効果を評価する臨床研究の方法の一つです。RCTでは治療法がコンピューターによって自動的に割り振られるのに対し,コホート研究では担当医の方針や患者さんの意思によって治療法が決定される点が異なります。
肝細胞がん治療における問題点のひとつは肝切除もしくはラジオ波焼灼療法により根治的に治療されたあとも、このご病気の性質上、新しく他の肝臓領域に再度がんが新出するもしくは治療場所の近くに再発する(広い意味で2つをあわせて再発とします。)率が高いことです。現在ご参加いただいている研究によって肝切除もしくはラジオ波焼灼療法による初発肝細胞がんの治療における長期的な効果を明らかにすることができると考えておりますが、肝細胞がんの治療を初回のみならず全般的に考えた場合、その高い再発率を鑑み、再発時における治療方法とその長期経過について調査することも重要となります。再発時における治療としましては、再度肝切除、ラジオ波焼灼療法に加えまして、カテーテルという管を大腿の血管から肝臓の腫瘍の近くまで挿入しまして、そこから抗がん剤を注入し、がんを栄養する血管を閉塞させる治療方法(肝動脈塞栓術といいます。)も選択枝にはいってきます。本研究では、再発状況にあわせた治療方法の選択とその長期予後を調査いたします。また、外来診察時に測定させていただいている腫瘍マーカー(腫瘍の活動度の指標となります。)の外来に通院されている間の推移もあわせて調査させていただきます。
無作為化比較試験(RCT)もしくはコホート研究は、日本全国の医療機関で約 8 年間おこなわれ、2020 年 12 月31 日まで実施いたします。本研究は、すでにご同意いただきました無作為化比較試験(RCT)もしくはコホート研究にご参加いただいた患者さん,およそ 1100 人にご協力いただく予定です。研究といいましても,あなたの診療録の一部を本研究に必要な項目を追加させていただき、定期的に調査させていただくだけです。この研究に参加することで,うける治療や検査など,診療の内容がかわることは一切ありませんし、不利益を受けることもありません。
肝細胞がんの初期治療後に再発を来した場合の、治療内容とその長期予後を評価することを目的とします。この調査の結果、再発時の最適な治療方法についての知見を得ることができ、今後の肝細胞がん治療戦略を向上させることが可能であると考えています。

【研究対象者】
筑波大学附属病院で「初発肝細胞癌に対する肝切除とラジオ波焼灼療法の有効性に関する多施設共同ランダム化並行群間比較試験」にご協力頂いた患者様

【研究方法】
· 診療録の一部を本研究に必要な項目を追加させていただき、定期的に調査させていただきます。今回の研究では、とくに再発時の治療方法(肝切除、ラジオ波焼灼療法、肝動脈塞栓術)、腫瘍マーカーの推移を調査させていただきます。調査項目:再発診断日,再発診断方法,再発状況,再発腫瘍径,再発に対する治療,治療効果,再発時の状態(肝性脳症 / 腹水の有無,血清アルブミン,血清ビリルビン,プロトロンビン活性値,ワーファリン投与 / ビタミンK製剤投与の有無),腫瘍マーカーの推移(AFP, L3分画,PIVKAII),抗ウイルス療法の有無 等。
· 引越しなどで連絡先が変わるときや,病院に通えなくなるときは,必ず担当医師までご連絡をお願いします。
· 必要な場合は,病院から電話でご連絡し,あなたの状況を確認させていただくことがあることをご了承ください。 
· 現在、あなたが他の病院に通院されている場合は、その病院と病名、使用しているお薬をお知らせ下さい。また、薬局等で購入して使用しているお薬がある場合もお知らせ下さい。これらは、試験を安全に行うために大切なことです。また、あなたが他の病院に通院されている場合は、この試験に参加していることをその病院にお知らせすることがありますので、ご了解下さい。
· 研究参加に対する特別な謝礼等はありません。

2.研究協力の任意性と撤回の自由
 この研究にご協力いただくかどうかは、研究参加者の皆様の自由意思に委ねられています。本研究へのご参加を忌避される場合、SURF-trialへ参加されました施設の研究代表者に2018年12月31日までにお申し付けください。なお、研究にご協力いただけない場合にも、皆様の不利益につながることはありません。研究期間中にご本人の申し出があれば、可能な限り採取した資料等及び調べた結果を廃棄します。

3.個人情報の保護
 この研究に関わる成果は、他の関係する方々に漏えいすることのないよう、慎重に取り扱う必要があります。個人を特定出来る情報については,病院ID(匿名化するために使用),年齢,性別,臨床試験登録日のみデータセンターへ送ります。あなたの氏名・住所・生年月日などの個人情報は登録も保管もされません。それらデータは新しく符号をつけ、どなたのものか分からないようにした上で、当研究室においても厳重に保管します。

4.研究結果の公表
 研究の成果は、あなたの氏名など個人情報が明らかにならないようにした上で、学会発表や学術雑誌及びデータベース上等で公表します。
○結果については、データの固定と解析が終了するまでは、お伝えすることが不可能となります。

5.研究参加者にもたらされる利益及び不利益
 この研究が、あなたに直ちに有益な情報をもたらす可能性は高いとはいえません。しかし、この研究の成果は、今後の肝細胞癌の治療の発展に寄与することが期待されます。したがって、将来、あなたに同治療の面で利益をもたらす可能性があると考えられます。
既存のデータを利用する後ろ向き研究のため、本研究にまつわる危険性は想定しておりません。また保管するデータに関しましても匿名性に最善の注意をはらいます。

6.研究終了後の資料等の取扱・保管方針
 あなたからいただいた資料等は、この研究のためにのみ使用します。
しかし、もしあなたが同意してくだされば、将来の研究のための貴重な資源として、研究終了後も引き続き保管します。符号により誰の資料等かが分からないようにした上で、使い切られるまで保管します。なお、将来、当該資料等を新たな研究に用いる場合は、改めて「東京大学医学部倫理委員会」と「筑波大学附属病院臨床研究倫理委員会」の承認を受けた上で用います。

7.あなたの費用負担
 今回の研究に必要な費用について、あなたに負担を求めることはありません。なお、あなたへの謝金は、ございません。

8.その他
 この研究は、「東京大学医学部倫理委員会」および「筑波大学附属病院臨床研究倫理委員会」の承認を受けて実施するものです。なお、この研究は公益財団法人パブリックヘルスリサーチセンターの医師主導臨床研究支援からの資金提供を受けて実施いたします。公益財団法人パブリックヘルスリサーチセンターは運営事務局として関わりますが、パブリックヘルスリサーチセンターは、試験の実施、解析、報告に係わることはございません。本研究に関して、開示すべき利益相反関係はございません。ご意見、ご質問などがございましたら、お気軽に下記までお寄せください。

2017年2月13日


【連絡先】
研究責任者:國土典宏、内線30350
連絡担当者:河口義邦、内線36017
〒113-0033 東京都文京区本郷7-3-1
東京大学大学院医学系研究科 臓器病態外科学
Tel: 03-3815-5411 Fax: 03-5800-8844

筑波大学附属病院における実施責任者:福田邦明、内線 3218
〒305-8576 茨城県つくば市天久保2-1-1
筑波大学 医学医療系 臨床医学域 消化器内科
Tel: 029-853-3218 Fax: 029-853-3218

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